皆様の身に起こる相続を、自社の儲けとなるビジネスチャンスとして見ている業界や業者がたくさんあります。このことをどうか知っていていただきたいというのが当社の願いです。

不動産会社だけではありません。税理士、司法書士、弁護士、アパートなどの建設会社、保険会社、信託銀行、都市銀行、証券会社などなど…名称に「相続」が含まれる資格も数多く存在します。「どこに何を相談するのか」という判断がきっかけで、皆様の相続が失敗するか成功するかが決まってしまうこともあるのです。

それを防ぐためには、皆様ご自身が正しい知識を身につけて、比較検討することが大切です。真面目な業者ならば良いのですが、皆様の身に起こった相続を単なる利益を上げる手段としてしか見ていない業者には、くれぐれもご注意ください。

相続税対策や有効活用についてのご相談を受けた際は、不動産資産全体を調査し、問題点をリストにして説明します。不動産以外の金融資産とのバランスなども見たうえで、場合によっては「何もしない」という選択肢を提案することもあります。

これはひとえにお客様の利益を想ってのこと。たとえお客様側で物件売却のご意志が固まっていたとしても、それが不利益を招くことであると判断したならば、ご要望やご不安を明確にしたうえで「何もしない」をおすすめします。誠実かつ中立的なアドバイスが、お客様からのご信頼のもとです。

当社の対応傾向は、挑戦的な「攻め」より手堅い「守り」。積極的に資産を増やしていく攻めの有効活用よりも、今起きている問題を解決して相続時に分割しやすくし、無駄なコストや税金を負担せずに済むように…そんな守りの資産管理・活用サポートを得意としております。

税金も大きなコストの一種。コスト・資産・相続について正しい考えを持つことが重要です。個別の不動産の有効活用についてご相談いただいた際と、資産全体の相談の一環として不動産の有効活用法を尋ねられた際とでは、答えが変わることもあります。

問題を抱えた不動産をお持ちの方はぜひご相談を。最適な対応方法を検討いたします。
ご相談者様からよく「あの土地はもうどうしようもないから、諦めている」「あの土地は売るのも使うのも無理だから、仕方がない」といった言葉をお聞きします。問題のある土地を売却したり何らかの形にしたりするまでには、10年、あるいはそれ以上の年月がかかる可能性があります。それでも解決する可能性が少しでもあるのならば、放置せずに早い段階から手をつけるべきでしょう。「諦める」「仕方がない」の先にあるのは次世代への負荷。問題を抱えた不動産を自分の子どもや孫に遺してしまうのは、問題の先送りにほかありません。さらに深刻化してしまうケースが非常に多いといわれています。

問題解決は地道なものです。さまざまな方法を考え、それぞれの方法について可能性を模索する…その繰り返しです。隣地を一緒に売り出すことになったり、もっと広く隣地や周辺の土地をまとめる話になったりすることもあります。自分では使い道を見出せない土地でも、ある人にとっては必要な土地となるケースも往々にしてあることでしょう。いろいろな可能性を模索している内に使い道が見つかることもありますし、一般の方には難しい案件でも、専門家が関われば、意外と手間をかけずに問題が解決することもあります。

そもそも、所有している不動産に問題があること自体に気付いていないケースもよくお見かけします。
早い段階で、資産についてしっかり把握しておくことが何よりもの安全策です。