不動産売買
資産管理・相続
不動産の売却相談からプライベートカンパニーの利用を提案
不動産の売却についてのご相談でしたが、お客様の現状やお考えを伺った結果、法人設立をご提案することに。その結果、実質的には売却しようとしていた不動産を手元に置いたまま問題を解決することができました。
CASE STUDY 実際の事例
お客様は個人事業主として商売をされており、不動産からの収入もある方でした。その中で不動産を売却しての現金化の相談を受けました。いわゆる、不動産の普通の売却相談です。
SOLUTION 当社による解決
まずはじめに、売却を決断された不動産について査定や調査を行いました。多くの不動産会社はこれを行わず、そのまま売却活動を開始することでしょう。当社としては、その不動産の状況を考えると売却する理由がない(保有を続けた方が結果的にお客様の利益になる可能性が高かった)と判断したため、その旨をご説明し、売却を決断された背景を丁寧に聞き取りました。理由としましては、既存の借入の負担が大きいことと、事業の収支自体は毎年プラスのため税金の負担も大きいことから、キャッシュフローに問題があったようです。そのうえでお客様が出された結論が、不動産の売却による現金化(借入の圧縮)でした。
ここで、相談を受けた不動産以外にお客様がお持ちの資産についても状況を整理しました。事業の収支、不動産収入の収支、既存の借入の分析も実施。その結果、金融機関の比較や交渉をせずに借り入れていたため金利が高めの借入がいくつかあり、条件を見直せる可能性があると判明しました。また既存の借入は運転資金や設備投資の名目であり、借入期間は長くとも10年でしたが、法人を設立し不動産を移転するためであれば20年以上でも借入期間を設定できるため、月々の返済の負担を小さくできる可能性もありました。
お客様としても、その不動産を売却しなくてもいいなら売却したくないとの意向でした。そこで法人の設立を通して、既存の借入の条件の見直し、および実質的な借り換えを行い、不動産を手放すことなくキャッシュフローを改善することができました。
POINT 気をつけたいポイント
- 売却の背景を詳しくお聞きしています。お客様が売却を決断されていても、実際には売却が問題解決に結びつかない場合や、ご要望を実現するためには売却以外の手段のほうが有効的な場合があります。
- 新しい手法が注目されがちですが、だからといって以前からある手法が劣っているわけではありません。お客様の状況やお考えに合わせて最も効果のある手法を提案し、実行をサポートします。この事例では、個人事業主の法人成りと、資産管理会社としてのプライベートカンパニー設立を組み合わせてご提案した形になります。法人の設立自体は古くからある手法ですが、この事例ではお客様の考えや状況に適した手法でした。
- 金融機関とうまく付き合うこと。金利や条件はどんどん交渉した方がいいです。金融機関と交渉するには、複数の金融機関と取引して競争させることと、金融機関に評価される財務状況にしておくことが重要です。それらについてご自身にノウハウがなければ、専門家に相談することも検討してください。金融機関に支払う金利と手数料は安ければ安いほどいいです。